アンセクレツォとは

安全性おじさん アンセクレツォ翻訳教育5ヶ条

アンセクレツォの授業が受講生のことを第一に考えて運営されるように願い、講師が守るべき翻訳教育5ヶ条を制定しました。ぜひ最初にお読みください。

第一条

講師は、受講生から質問を受けたときは、受講生からの質問が翻訳の本質に触れていることも多くあるので、それを軽視せず、それに真摯に答えるべし。

第二条

講師は、自分の責務をよく理解し、質問に対しては、受講生の多くが納得するまででなく、すべてが納得するまで説明を尽くすべし。

第三条

講師は、翻訳と英作文は本質的に異なるものであることを明確に受講生に説明し、翻訳には責任がともなうことを教えるべし。

第四条

講師は、専門用語を受講生に教えるときに、ただ専門用語を暗記させるのではなく、その関連した事柄を含めて覚えるように教育すべし。

第五条

講師は、翻訳者になるために求められるもっとも重要なことは、翻訳の基礎知識をしっかりと身につけておくべきであることを翻訳学習時に受講生に教育し理解させるべし。

医学翻訳教室アンセクレツォとは

医療現場で発生した医薬品や医療機器による副作用などの健康被害は、医薬品、医療機器などの製造販売元である企業が、安全性情報として国に報告することが義務付けられています。
医薬業界のグローバル化が進むなか、安全性情報に関する翻訳のニーズも急速に高まっています。
アンセクレツォは、医薬系翻訳会社ウィズウィグが主宰する、安全性情報報告に必須の翻訳スキルを学ぶための教室です。

なぜ、安全性情報か

厚生労働省のデータを見ると、副作用報告件数は増加傾向にあり、諸外国との情報共有という視点から今後も安定した翻訳の需要が見込まれます。

また、翻訳で扱う安全性情報には、国内報告する海外症例情報だけでなく諸外国へ提供する国内症例情報なども含まれ、和文英訳の必要性が高まっています。

安全性情報は内容的に医学系、薬学系の流れの最終的な合流点で生じた問題を含んでおり、その問題の医学・薬学に焦点を絞って勉強しやすく、医薬翻訳の入り口にふさわしい分野といえます。

当翻訳教室がアンセクレツォでなくてはならない理由

当翻訳教室が開講されるに至った経緯はいくつかあります。
その中で、もっとも決定的な理由となったのは、世の中にたくさんの翻訳学校や翻訳教室があるにもかかわらず、実用的と謳っていても、それらの学校や教室を卒業や修了しても、本当の実務に就くために、また基本から学習しなければならないことを、永い翻訳会社を運営して気が付いたからでした。特に、安全性情報翻訳の世界では良くこの事が起こっていました。
ザメンホフがエスペラントという人工言語を創り上げた時に感じた意気込みと同じ意気込みを持ちたいと思い、安全性情報翻訳を学べる場を「アンセクレツォ」と名付けました。「アンセクレツォ」の一部には、エスペラントの「安全性」にあたる「sekureco(セクレツォ)」が組み込まれており、教室スタッフが安全性情報翻訳の教室開講時に抱いた初心を忘れないようにしました。

アンセクレツォの特徴

「英語力」「原文読解力」「医学力」の3つの力

「英語力」「原文読解力」「医学力」の3つの力を柱にした授業を行います。

 


「英語力」

誤訳をしないのはもちろんのこと、それぞれの目的に合った用語・スタイルを用いて日本語から英語に、また英語から日本語に翻訳し、質の高い(商品価値のある)訳文をつくる力。

「原文読解力」

原本にある情報を確実に読み取り、それぞれのケースについて把握する力。
また、不足情報や内容の齟齬といった原本の不備に気づき、適切に対応する力。
CSR、CTDなどの臨床テキストでは内容を汲み取り、テキスト全体を理解する力。

「医学力」

あらゆる医学的内容を知識として持つことではなく、翻訳をしているときに遭遇した医学的知識に関する問題に対し、解決方法のいとぐちを見つける力。

低い受講料設定

講師陣の中には、PhDを持った専門家や製薬企業で長年安全性の業務を行っていた専門家が多数おります。できる限り低い受講料でみなさんが学習できるようにと、講師陣はすべて主宰会社ウィズウィグの社員です。

いつも初学者の気持ちを持ち続ける講師陣

受講生に翻訳の技術をわかりやすく教えることに情熱を持ち続けている講師陣。情熱が強すぎて、時に厳しく受講生を指導することもあるでしょう。講師陣はいつも初学者の気持ちを忘れずに、「教えることとは何か」との問題に真剣に取り組んでいる学者たちです。

実体験が可能

授業に使用する例題や課題は、模擬症例(症例:安全性情報の世界では、薬を投与された後に起こった好ましくないすべての出来事を有した患者または被験者をいう)を作り、実際に使用されるものとまったく同じものです。だから、教室を修了したら、そのまま教室で学習した内容が使えるのです。

パソコン使用した臨場感

更にパソコンの使用が「本当に学べる場」をしっかりと提供しております。本当は聞きたいと思ってもなかなか聞けないWebでの専門用語検索の使い方等を初心者にわかりやすく説明しております。

なぜ高校卒業程度の英語力があれば良いと謳っているのか

安全性情報翻訳は、病理や薬理等の高度な専門領域に関する報告でない限り、日常で起きた事柄を論理的に記述した内容がほとんどです。
確かに症例を理解するために医学の知識が必要ですが、Basicコースの中でしっかりとこの必要な知識が学習できるようになっております。また、決してBasicコースの学習内容を低く設定はしておりません。日本の義務教育における英語教育は文章を論理的に書くことを訓練されてきました。この英語教育訓練が安全性情報翻訳に生かされると思うのです。

文系大歓迎

医学的な内容を扱う安全性情報翻訳でありますが、なんと開講初めての受講生のほとんどが文系の方で、翻訳をするのが始めての方または医学翻訳と関係のない翻訳(マニュアル翻訳、ローカリゼーション翻訳等)を行なっている方でした。

医薬系翻訳者

安全性情報報告の翻訳から始まり、論文・臨床・市販後マーケット・薬事関連…医薬系翻訳の可能性はさまざまな分野へと広がっていきます。

安全性情報関連業務従事者

アンセクレツォの授業を通して、翻訳だけでなく安全性情報の業務に興味を持たれたなら、データベース入力や症例評価などの仕事もあります。

上級コースでは治験も学習可能

安全性情報翻訳でも治験の仕組みを学習することは重要な課題です。だから、安全性情報翻訳上級オンラインコースでも3日間を治験に関する内容の学習に充てています。
治験薬概要書、プロトコール、患者同意文書そのものに関する内容の翻訳は学習しませんが、それらを使用できるように指導します。特に癌治験における安全性情報翻訳では治験に関する様々な知識が得られるようにプログラムが作られております。