安全性翻訳は本当に楽しいと思っている翻訳者とあるセミナーで話したときの会話

安全性翻訳は本当に楽しいと思っている翻訳者とあるセミナーで話したときの会話
―本当に最初は苦労した。こんな教科書、テキストがあったら良かったのに

- 本当に最初は苦労した。こんな教科書、テキストがあったら良かったのに

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安全性おじさん

アンセクレツォ講師の安全性おじさんです。おじさんと呼んでください。

Aさんは安全性の経過翻訳を製薬企業で担当しているとお聞きしてますが、翻訳を行うきっかけとなったのは何ですか?

私は大学では英文学を学んでおりました。医学翻訳とはまったく関係のない世界におりました。

私は縁あって大学卒業後にすぐに結婚しました。子供が中学を卒業したので、時間に少し余裕ができるようになりました。

何か仕事をしようと考えましたが、残念ながら大学卒業後にすぐに結婚してしまった私にはこれといった職能が身についてませんでした。

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翻訳者A

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安全性おじさん

それでどうされました?

あるときWebで英語を使う仕事関連のサイトを覗いていると、「安全性経過翻訳者募集」と出ていました。どのような職業なのか、どのような能力が必要なのか判断できませんでした。

応募の問い合わせ先が記載されていたので、電話をしてみました。

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翻訳者A

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安全性おじさん

先方は仕事の内容をわかりやすく説明してくれました?
説明は理解できましたか?

製薬企業に医師から報告される医薬品を投与した後に起こる様々な患者にとって不都合な出来事のように説明されてました。

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翻訳者A

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安全性おじさん

そのような説明で、その仕事に興味が持てましたか?

なんとなく英語を使う職業であるというのは理解できました。

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翻訳者A

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安全性おじさん

そこで、結局どうされましたか?

なんとなく惹かれるところがあったので、この仕事に挑戦しようと思いました。

最初に行ったのは英語の勉強のやり直しです。翻訳に関してはまったく手がつけることができませんでした。いわんや医学に関する学習など考えも及びませんでした。

翻訳関連の通信教育も考えましたが、しっくりした講座が見つからず、世の中の翻訳教室・学校が行っている医学翻訳関連の通信教育に問題があると言っているのではありません。

結局、自分にはまだそれを吸収するだけの医学英語への免疫というか、受け入れるだけの準備ができてませんでした。

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翻訳者A

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安全性おじさん

自宅で自習しただけで医学英語に自信が付いたのですか?

英語の記憶は若干ですが蘇りました。しかし、ビジネス、特に翻訳に使えるかはまったく自信がもてませんでした。

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翻訳者A

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安全性おじさん

結局仕事はどうされましたか?
うまく就職できましたか?

例のWebで見つけた「安全性経過翻訳者募集」を行っていた会社には応募しませんでした。

でも、たまたまWebで同じように「安全性経過翻訳者募集」の案内を見つけました。しかも、「初心者でも丁寧に指導します」と書いてありました。

運よく面接に合格し、今もその会社で働いてます。

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翻訳者A

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安全性おじさん

それは良かったですね。

ところで、アンセクレツォでは今回、Aさんのような方のために「Basic通信コース総合」という新たなコンセプトの通信講座を開設することになったのですが、テキストを見ていただくことはできますか?

私などでお役にたつのでしょうか?

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翻訳者A

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安全性おじさん

安全性翻訳を実際に今行っていて、最初非常に苦労された経験を持つAさんだからこそお願いしたいのです。

それでは拝見します。…………見た目は良さそうですね。数日間貸していただけませんか。じっくり見て、意見を言いたいのですが。

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翻訳者A

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安全性おじさん

結構です。
まだ一般に公開してないのでテキスト慎重に扱ってくださいね。

わかりました。

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翻訳者A

数日後、翻訳者Aさんからメールがありました。メールのおおまかな内容は次のようなものでした。

感動的でした。私が安全性経過翻訳として働き始めたときにこのようなテキストがあれば良かったと本当に思いました。

まず言えることは、「医学」、「薬事」、「経過翻訳」、「CIOMS作成」がすべて揃っているのはありがたいことです。

この種の翻訳のお仕事を開始しようと考えている多くの方は、製薬企業の安全性関連の翻訳をするのだから、「医学」のことは製薬会社内の専門家に任せれば良い。私たちは英語の専門家としての役割をすればそれでうまく行くと思っているかもしれません。

でも、実際は製薬企業の中で働いていても、医学的な内容を関連部署の専門家に聞くことはほとんどできません、それが初歩的なものならなおさらです。

アンセクレツォの「医学」テキストの内容は初心者でも無理なく、あきらめることなく段階的(stage1からstage3)に学習を続けられるように工夫されてました。

また、どうして翻訳をこのようにする必要があるのかと、時々疑問があることがあります。
その悩みを解消してくれるのが「薬事」でした。

医薬品の名称のルールをはじめ、医薬翻訳に必要な事柄が上手にまとめられてます。「経過翻訳」は例文を学習しながら、その例文が自分のものとなるように編纂されてます。「CIOMS作成」は、実際大きな製薬企業ではCIOMSを自分で作成することはほとんどないと思いますが、経過翻訳の事象の翻訳を理解しやすいように翻訳するコツを掴むには、この「CIOMS作成」は大変役に立つものと思います。

テキストで修正をお願いしたいと思う部分は積極的にはないのですが、強いて言えばもう少し文章と文章の行間を工夫してほしいと思います。

翻訳者Aの文章の行間についてのリクエストはどうなるかはさて置き、いよいよ「Basic通信コース総合」の船が漕ぎ出します。乞うご期待ください。

安全性翻訳が上手に出来る方法